今回の利用者さん紹介
今回の利用者さんは自閉症で中重度くらいの知的障がいのある男性です。
どちらかというと落ち着きがなく、体を前後にゆらすロッキングをする。
飛び出しがあり、目的地へ猛ダッシュしていましたが年齢・経験を積み重ねるにあたり、
少しおちついたのか早歩き程度に。支援では念のため飛び出しを注意してヘルパーが前に並んで歩くこともあります。
物事の順序だったり、少しですが「こうしたい」ができなかったりすると自傷行為があります。
発語は私が知る限り数単語を話され、 高揚するとおおきな声で奇声を出されます。
ALS(身辺管理)は食事・着替えができますが他は支援が必要になります。
とにかくラーメンが大好きで色々なラーメン屋へ行ったことがあります。
おいしいラーメンを食べると満足そうな表情をされ、外出の楽しみです。
グループ移動支援
利用者さんと自宅で合流
今回は利用者2人・ヘルパー2人のグループで町散歩へ出かける外出です。
駅に親御さんが車で来られ、挨拶・荷物チェック(お金・療育手帳・着替え)を終えると、改札を通りホームへ向かいます。
車から降りた瞬間から先へ先へと進もうとするのでとおせんぼうしながら、親御さんとの挨拶・荷物チェックはササっと済まします。
他の利用者さんと合流
ホームで他の利用者さんと合流。
グループで行くという認識(空気感!?)はわかるようで、そういうときは先へ先へという行動は落ち着きやすい。
ですが「待つ」ということが彼にとっては難しい。
電車に乗車し、一応優先席に座ります。ロッキングをするので落ち着くように「声掛け」か「太ももを手でポンポン」とします。(落ち着きが続くわけではありませんが、とりあえず)
いざラーメン屋さんへ
乗り換えをし、目的の町へ到着しました。春は桜並木が綺麗な町。(行った時期は春ではありません。。)
散歩をされ、昼食の時間が近づいてきました。 国道的な大通りにでて店を探します。
彼が王将を見つけるとヘルパーを引っ張って「あそこあそこ」と意思表示されます。
このグループはいつも私が支援している彼が希望する店で昼食をたべてます。もう一人はいつも「洋食」を希望していますが・・・(ラーメンも好きなほう)。
店に入る
店に入り、テーブル4名席へ座ります。彼はラーメン・餃子をオーダーされ、みんなおいしそうに食べています。
彼が食べ終わると退店しようと動きはじめ、私は「まだ」と声かけするが彼は「待つ」ということができず不穏な様子を感じたので支払いをし退店しました。
店の外で自動販売機があり彼がジュースを飲みたい様子でしたので、私がお金を入れて彼が希望のジュースのボタンを押しました。「ガラン!!」と落ちてきた缶を彼が取り出し私が蓋をあけて渡すと、おいしそうに飲まれました。そうこうしてる内に他利用者さんが店から出てきたので、再び散歩に行きます。高架などを渡ったりして散歩していると大きな公園があったのでそこで休憩します。
帰路につく
休憩後、駅へ向かい電車に乗車しました。行きの電車より彼は落ち着いた様子で乗られ親御さんが待っている駅へ到着。
ホームへ出るとそそくさに親御さんが待っている改札口へ向かわれ、車にササっと乗り込む。親御さんと挨拶をし解散しました。
まとめ
彼の中では「店で食事を食べ終わる」のあとは、「店を出る」なのでグループの場合、他の利用者を店内で待つことができません。(出ようとする行動を止めると自傷行為が出てくるので、素直に退店)。
初めて行く場所だったり、毎回変動的なパターンな場所、例えば経由頻度が高い都市駅周辺などはベンチでゆっくり等は出来なくもない様子です。